インタビュー Interview
歌手 CHIKO さん
1989年生まれ。コンゴ人の父と日本人の母の間に生まれ、3歳のときから富山県で暮らす。2012年よりプロの歌手として活動をスタートさせ、今では音楽にとどまらない幅広い取り組みを行っている。今年の6/24には待望のデビューアルバム「A DAY IN THE LIFE」をリリース。
CHIKOさんが歌う「北陸電力コーポレートメッセージソング」は、北陸電力株式会社 公式YouTubeチャンネルよりご視聴いただけます。
富山を拠点に全国へと活動を広げながら、その高い歌唱力でファンを魅了し続けるCHIKOさん。コンゴ民主共和国出身でミュージシャンの父を持ち、幼少期から音楽が身近な環境で育ったものの、はじめは音楽の道に進むつもりはなかったという。
そんなCHIKOさんが歌手を志すようになったのは高校3年生のとき。そのきっかけのひとつに世界的アーティスト、マイケル・ジャクソンの存在がある。「彼はその容姿のために話題になることも多かったけれど、歌っている彼はとてもイキイキとしていたし、常にファンからも愛されているのを知りました。それまでの私はハーフである自分の外見や周囲の反応にずっと悩んでいましたが、もしかすると音楽は自分が自分らしく輝ける“居場所”になるかもしれないと感じたんです」。そして「これからは自分を好きになるために生きなさい」という母の言葉も後押しとなり、高校卒業後は東京の音楽学校へと進学。歌手になるための一歩を踏み出した。
音楽学校を卒業して富山に戻ってからは地道にライブ活動を続け、「私の自信の源」と称する富山の人々のあたたかさに支えられながら、2012年よりプロとしてのキャリアをスタートさせた。これまでの8年について「歌をきっかけに、新しいつながりが生まれていった8年間でした」とCHIKOさんが振り返るとおり、最近では北陸電力のコーポレートメッセージソングを歌ったり、TV番組への出演やラジオパーソナリティーも務めるなど、年々その活躍の幅を広げている。
そんな多忙な日々を過ごす彼女だが、歌手活動以外にも国際交流のイベントなどにも力を入れている。その根底には彼女の特別な想いがあった。「偏見は無知から生まれるものだと思っていて、知ることで変わることもきっと多いはず。私も昔は“普通”という概念に苦しみましたが、お互いの違いを楽しむ喜びを伝えていきたい。それは私の歌にも通じることなんです」。そう笑顔で語るCHIKOさんは、これからもたくさんの人々をその歌で励まし、また勇気を与えてくれるに違いない。