北陸 ヒト×コト

描いていて
自分が楽しい作品を
送り出していく。

アーティストKOTOコトさん

石川県白山市出身。障がい者のアート活動を支援するパラリンアートの登録アーティストとして創作活動を行い、数々のコンテストで受賞。企業・団体と連携し、グッズやイベントなどで使われる作品を制作している。

パラリンアート世界大会2018準グランプリ『にぎやかな祭り』

炎鵬関の化粧まわしに採用された『鵬炎雲図』
(おおとりえんうんず)

川県出身の幕内力士・炎鵬えんほうの新しい化粧まわしが先日一部で報道され話題となった。そのデザインを手掛けたのが石川県白山市のアーティスト、KOTOさんだ。
 美術系大学を卒業後、一般企業に就職したが新しい環境に馴染めなかった。その後発達障害と診断を受けて自主退職。休養しながら今後について悩んでいた昨年、アートによる障がい者の社会参加、社会貢献を志すパラリンアートと、その世界大会が行われることを知る。
 「美術大学で学んでいたのは絵画でもデザインでもありませんでした。世界大会に応募しようと思ったのもアーティストになりたいと考えたわけではなく、表彰式の会場が東京の一流ホテルで、そこで食事をしてみたいと思ったからなんです」と笑う。
 結果、KOTOさんが応募した作品は世界各地から集まった1,292作品の中で準グランプリに輝いた。その後も活躍は続き、短期間に数々のコンテスト

に入賞、そのうち4つはグランプリを獲得した。そして、同郷の力士炎鵬の化粧まわしを手掛けることになる。
 炎鵬関がデザイナー候補800人もの作品を見て、自ら選んだのがKOTOさんだった。この時、炎鵬関本人は知らなかったが、炎鵬関とKOTOさんの縁は同郷というだけではなかった。「大学時代、同じ中学校で一緒に教育実習をしたんです。私は彼が炎鵬として活躍しているのを知っていましたが、私のことは覚えているかわからないなあと思っていました」。
 KOTOさんの絵が刺繍された化粧まわしがお披露目となった7月の名古屋場所6日目、アーティストと対面した炎鵬関は、現れたKOTOさんを見てとても驚いたという。「喜んでくれて嬉しかったです。久しぶりにお会いしていろいろ話せたのですが、周りに報道陣がいっぱいいて緊張して、あまり覚えていないんですよ」。

 今は次の大きなプロジェクトに向けて構想中というKOTOさん。「描いていて楽しいものを描くということを大切にしたい。それが人を楽しませる作品になると思うから」と語る。KOTOさんの描く色彩豊かな作品は、これからも多くの人を楽しませ、また励ましてくれることだろう。

KOTOさんが準グランプリを受賞したパラリンアート世界大会2018の表彰式。
「祭り」をテーマに世界41か国から国際色豊かな1,292作品が集まり、31作品が入賞した。